1999年のウェブページにタイムスリップ
当時書き起こしたウェブページは、既にブログ風でしたので、そのままの時系列で移植してみました。
詳しい説明は、ホームとなるページ をご覧ください。
ではここから下は、当時のままに・・・
静かなパソコンづくりへの挑戦4 (HDD FAN 解決編)
[1999.02.14]
HDD、ケースファンは静かになった。残るはCPUとHDDのクーリングファン。HDDクーリングファンは共振に悩まされるのであった。
解決前、HDDクーリングファンは1回目のHDD解決編に掲載したHDDリムーバブルケースの背面に付くもので4cmでメーカーなどは不詳。
HDDリムーバブルケースの背面のファン
とりあえず静かそうな2機のファンを購入してきた。12V0.04Aと12V0.08Aで羽の形式が違う。急遽、ファン試運転環境を作り試してみた。
12V0.04A 羽の長さが長いタイプ (以下タイプA) |
12V0.08A 羽の長さが短いタイプ (以下タイプB) |
これらを購入した理由としてタイプAは消費電流が少ないことから高速回転タイプではないだろうと予想し、静かに回ってくれるかも思ったから。タイプBの羽の短いタイプは、店頭などのデモ用周辺機器で観察していると4cm以下のファンで静かだと思うタイプに羽の短いタイプが多かったからである。
手で持った状態で電源を入れ回すと、いずれのファンも静かである。どちらかというと羽の短いタイプのほうが静かだが、それほど差はなかった。風量もそれなりにあり、両方とも同じぐらいであった。
さらに響きやすいテーブルの板状に押し付けることで、ファンの振動からおきる共鳴がどれくらいかテストしてみた。ちなみに元からついてきたファンは共鳴も大きかった。購入したファンはタイプAの共鳴が大きく、ファンを手で持って回したときの騒音からは想像できないぐらい大きくなった。タイプBは他より静かだが共鳴させるとそれなりに音が大きくなる。
実際これらをケースにつけてみると共鳴テストの結果と同じく騒音が大きくなりよい結果は得られなかった。ケースへの取り付けはネジにより固着されるので共鳴しやすいのである。ゴム・スポンジなどをベースとした両面テープなどで固定すれば手で持って回したときの環境に近くなり静かになるかもしれない。だが両面テープを貼り付ける場所がないので断念した。
そこで、他の方法を考えているとき、以前ジャンクで購入した外付け周辺機器用の電源と思われる冷却ファン付電源基盤があった。今回のファン試運転環境に使っている電源はこれなのだが、回路を冷却するためについているファンはこれがまた静かなファンなのである。そんなファンの回路を何気なしに追っていると、あらら抵抗を介して12Vに接続しているではないか!電圧を制御して能力を抑えてやる方法がやっぱり手っ取り早いか。とうことで、このファンには先に実験していた電圧制御を採用することにした。
前回、ありあわせの可変式レギュレータを作ってファン全体をいろいろな電圧で動かし試してみたが、今回はこのファン1つなので大体の固定した電圧を供給する回路にした。といっても抵抗を直列に介しただけで、試運転環境に使っている電源のファンの仕様とタイプBのファンと同じ仕様であることから、何も考えずそのままこの抵抗値と同じ抵抗を使った。(本当はせっかく作ったレギュレータ基板があるのだがらそれを介してテストしてから電圧を決めれば良いのだがコネクタが違い簡単にはつかないので面倒という理由があった。)尚、抵抗1つ介するだけだが固定させるため基板ベースで作成した。基板ベースでわざわざ作成したねらいは、今後ファンを取り替えたときに流用が利くようコネクタ接続にするためと、ショートなどの事故を防ぐためである。
新たに作成した基盤。
ファンの特性から計算により0.5Wの抵抗を使った。一応これでタイプBファンの場合7V強でファンを回すようになる。
基盤取り付け後
これでHDDクーリングファンも、ある程度の静けさを保ちつつ風量もそこそこあるという状況になりました。
前回記事へ : [静かなパソコンづくりへの] 挑戦 3 (HDD FAN 解決編)