ヤマハのNS-451という古いスピーカーです。スタジオモニターとして一世風靡したNS-10(テンモニ)というスピーカーがありますが、それの前進的モデルといわれています。
ウーファーは平らな紙を円錐状の丸めて作ったタイプのコーンです。そのため上部に継ぎ目が少し見えます。NS-10と同じ作り方ですが径がそれの18cmに対し20cmとやや大きく、筐体も大きいのでより低い音域まで出ます。
ツゥイータは、5cmコーンに対し2.5cmと大きめのキャップならぬドームをつけて複合型と呼ばれています。
NS-10所持者のブログ写真や回路図と見比べるとコンデンサ容量など同じにみえます。
手持ちのいろいろなスピーカー(zensor1過炭酸ナトリウム,SX-3,fostex 8cm ダブルバスレフ,D-200Ⅱ)と比べると他のスピーカーでは出にくい音もスムーズにでて、高音域から低音域までフラットに音がなっている感がしました。そのため筐体大きめのモニターとしても良いと思いました。独特のハーモニーやソウル感があるとかはなく低音から高音までYAMAHAらしいナチュラルで明るい元気な音です。
筐体はチークと思われる突板により表面はリアルウッディーです。ほのかにチークの香りもします。
しかし、シミが気になります。そこで漂白してみることにしました。
漂白には塩素系と酸素系がありますが、影響が少ない酸素系漂白剤にしました。
主成分は過炭酸ナトリウムです。安いもののほうが、過炭酸ナトリウム以外の余計なものが入っていないので選択しました。
結構高濃度の水溶液をつくらないと効果が得られませんでした。
60℃にしたお湯200ccに対し10gを溶かしました。
影響が少ないとはいえ、鉄に塗ったフレームの塗装に1滴一瞬触れただけで塗膜を浮かす威力がありました。油性ブラック塗料スプレーで元通りになりましたが焦りました(;^ω^)
そこでプラスチック段ボールを用意しました。
これで、必要以外に液剤がかからないようにする作戦です。
このように横、さらに縦にも貼って、裏返し
中にはみ出ているところを数センチ間隔で切り込みを入れて外側へ織り込む。
これでプラダンの隙間にも入り込み滴り落ちるのを防ぎます。
スピーカーを上向きにして作業かいしです。
(↑ 3回目で、シミがなくなりすっきりと)
作ってから20分もすると効果が無くなります。
また、温度も熱すぎでも低くてもだめです。50℃が適温といわれています。
私は30度以上の部屋でコーンに真夏の窓際日光が当たるところで💦ボトになりながら作業しました。
コーンは水に弱いので、すばやく全体に液剤がかかればOK、濡れた状態で絶対に触れないことです。触れば触るほど紙が荒れていき悪化します。
(画用紙や段ボールで試してみると良い)
そして長時間ボトボトの状態になるとコーンが荒れて傷みますので、素早く全体に霧吹きして液剤を染み渡らせ、ボトボトな時間を少なくすることです。
水たまりができたら、水取り紙などの先端でコーンに触れないよう水だけを出来る限りで吸い取るようにしました。
完全い乾くまで待ちます。真夏で丸1日以上です。
1回して、それで落ちなければ繰り返しします。
3回目が限界のように感じました。あまり行うと表面がブツブツと荒れ始めます。
失敗したと思っても触れない、さらに追って霧吹きしない、いったん完全に乾くまで待って、次のターンでフォローする感じですると成功しました。
全工程、1週間ぐらいかけてしました。
黄色味のあったコーン全体も真っ白になり、新品時の様相?となりました。
漂白後、音は変わりませんね。当たり前か。