八百万の森

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ステレオアンプ Victor R-X350V (JVC R-X350VB)

FM/AMラジオチューナー付きAVアンプ レシーバーAVアンプ といいましょうか。フルサイズコンポ1台のサイズで、いろいろついていた1984年発売のプリメインアンプです。

ハー〇オフでジャンクで転がっていたのを、Victorのアンプということで懐かしくなりピックアップしました。

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ジャンクなので鳴らない前提で持ち帰ったにもかかわらず、すんなり音が出ました。

ほぼ同時期の59,800円の同メーカー製プリメインアンプを持っていましたが、それと同様な、ビクターらしい懐かしい音が出ました。

低音が全体の音を包み込むようにでて、高音もそれなりに出ていて、その中に繊細な音が聞こえてくるという、歌声のある曲を聴くと声も良く聞こえて、低音もでてと、どちらかというと昭和で疲れない良い音でした。

グラフィックイコライザーがあるのに、それも含めてボリウム関係の微細なガリは使うと消えました。

ラジオも鳴りました。

すべて問題ないようだったのですが・・・

FMがステレオになりません

FM Auto だとMuteが効いて音が出ず、モノラルだと音が出ます。

カバーを開けてみると、FM回路のコンデンサひとつが粉を吹いて壊れていました。部品を新品に交換してみましたがステレオになりませんでした。

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いろいろ調べて、あるブログを参考に調整してみると、あれれ、直りました

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あとで、サービスマニュアルを見たところ、手順もあっているようです。

上写真の双子の高周波コイルの左にあるC.METERという端子に電圧計を+-に合わせて接続。双子の高周波コイル奥をまわして0mVに調整する。こうすることで検波信号が正常になるため同調しているかを判断しAutoでもMuteが解除されるようになる仕組みだとか。

右手の半固定ボリウムも調整。手前がFMシグナルメーター(ディスプレイのdb計)の調整、奥がどのレベルでMuteを解除するかの設定です。

Mute解除のタイミングはあっているようでしたので調整せず、db計はあまりにも低い数値を表示するのでおよそ合わておきせました。

復活したところで、よく見るとビクターの名物、多連SEA(グラフィックイコライザー)を彷彿させそうな、5連イコライザーもついてなんだかかっこよく見える。

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それぞれのツマミの横には機械的なメモリ機能のツマミ付きなので、前の設定どうだったけ?ということがない気配り様。

さらに中をみるとアンプはAVアンプだからと見くびってはいけない!

Super A ロゴ入り部品がチラ見えする。

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ビクターのアンプお得意技、疑似A級の回路がもれなく仕込まれていました。

アンプ部分の出力もパワートランジスタによるコンプメンタリ。普通にこの頃のビクターの5万円台中級プリメインアンプと同様な内容でした。(電源トランスが一回り小さめかな・・・ここでケチっているかも)

でも、その実力は55W 8Ω、20Hz~20KHzの全高長波歪み率 0.007% とのこと。

それで、アンプ部も調整しておきました。

サービスマニュアルに端子間電圧を5mVにせよとありました。左chはあってましたが右chが9mV近くになっていましたので調整しました。

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(デジタルテスタなのでマイナス表示しますが、手前にプラス側を接続したほうが良いかも)

オフセット電圧はスピーカー端子で両chとも30mVでした。

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0mVにしたいのだが、簡単に調整する機能がありませんでした。許容範囲です。

生き返った1984年のビクターのアンプ

今のところアンプの音はYamahaに魅了されているので、ビクターには戻れず・・・

懐かしい音色を聞けた気がしました。

日本語の細かな仕様書がなく、外国語で書かれた仕様書を翻訳したので、表記間違いあるかもしれないことを前提に載せておきます。(海外ではJVC R-X350VBで、FM受信周波数帯が108Mhzまであります。本機は当時の日本向け用なので90MHzとまりです)

(総合特性)
受信バンド:FM、AM

実効出力:
60W+60W(8Ω、1kHz)
58W+58W(8Ω、1kHz、THD 0.003%)
55W+55W(8Ω、20Hz~20KHz、THD 0.007%)

周波数特性(Video/Aux/DAD/Tape):
5Hz~50kHz(+0、-1.0dB)

全高調波歪率(実効出力時):
0.007%(20Hz~20KHz、8Ω)
0.003%(1Khz、8Ω)

ダンピングファクター値:
45

入力感度(DIN測定):
Phono 2.5mV
Video/Aux/DAD/Tape 190mV

信号対ノイズ比(DIN):
Phono 71dB
Video/Aux/DAD/Tape 100dB

出力:
Video/Aux/DAD/Tape 190mV

ビデオ接続:
コンポジット

(S.E.A.部分)
中央周波数:
63、250、1k、4k、16kHz

可変範囲:
±12dB

(FMチューナー部)
実用感度(75Ω):
1μV/10.3dBf

SN比('78IHF):
Mono 82dB、Stereo 73dB(A-net.)

全高調波歪率('78IHF 1kHz):
Mono 0.08%、Stereo 0.15%

キャプチャーレシオ('78IHF):
1.5dB

実効選択度('78IHF):
60dB ±400kHz

イメージ妨害比('78IHF):
56dB(海外向け機種98MHzにて)

IF妨害比('78IHF):
85dB(海外向け機種98MHzにて)

チャンネルセパレーション(1kHz):
40dB

周波数特性:
30Hz~15kHz(+0.5、-3.0dB)

(AMチューナー部)
実用感度:
30μV(外部アンテナ)

全高調波歪率(1000kHz):
0.5%

SN比
50dB

選択度:
35dB

イメージ妨害度:
40dB

IF妨害比:
55dB

(その他)

サイズ:
117 x 435 x 341mm

重量:
6.8kg

発売年:
1984

定価:
\79,800