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レコード針の話 SHURE (シュア) V-15 TYPEⅢ と 交換針 VN-35E ちょっと分解修理

レコードを聴くに音質を大きく左右づけるカートリッジという部品、これを交換するだけでステレオからでてくる音の傾向が変わっちゃう。

音質の要で小さいだけについつい興味のあるものがあったら買ってしまうのですね。

今回も中古ショップを巡っていると、レコードプレーヤーのカートリッジで昔から今も人気の SHURE の V-15 TYPEⅢが針なしで3300円で見つけました。動作未確認(ジャンク)で使用感ありとのこと、そのため少し安い感じです。

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メタリックボディにバンパーのような針先保護のアームという形状が如何にもがっちりいい音が出そうで、憧れのカートリッジでした。

交換針の価格をみると4千円台からあるので、これは安いと思ってゲットして帰りました。

入手できる交換針はざっくり次のとおりあるようです。

  • 純正とみられる交換針である白色帯カバーに黒色文字でSUPER-TRACK "PLUS"の中古品・新古品1万7千円ぐらいする。(製造終了)
  • Pfanstiehl社(USA) MANUFACTURED IN SWITZERLAND の赤帯のカバーに白色文字でVN-35Eと書かれたものもので新品4千円台。
  • JICCO製(JAPAN) Made in Japan はシルバー色帯カバーに黒色文字でSPECIAL TRACKINGと書かれたものが新品6千円台~スタイラスカンチレバーの種類に応じて純正針と同じぐらいの価格まである。

JICCO製のOEMというものをJICCO直でなく少し安く買ってみた。なのでパイプにJICCOという刻みはない以外同様でした。

期待しながら聞いてみました。

細い!繊細!期待を裏切る(想像はガッチリ)・・・細いね・・・

全体的に細い繊細な音でありながら、特に中低域の楽器(ドラムなど)が素早いパンチのように前に出てくる感じです。日本の製品にはない特徴的な音です。

ジャズに合うとも言いますが、繊細さからのパンチが生々しさを感じ合致するのかもしれないなぁと思いました。

私の好きな音は、全域にわたり前に出る元気系で繊細と定位さをもつだから、全体的に反対なんですよね。

でも、新品のV-15 Ⅲが現行販売されていた当時は中学生でしたから、海外オーディオの一部品なんて入手して聴ける身分じゃないよなと思っていたころを思い出しました。まさか聴くことができるとは思っていませんでしたねぇ。

実物の音を聞いて納得できました。

(純正針ではありませんので、それとは違いがあるかもしれません)

おまけ

実は購入して視聴する前に気が付いたのですが、触っているとポロリ、あれっ!中身が出てきた。

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中の構造体をケースにはめて、ボンドで接着されているだけのようです。

昔からよくある黄色い金属用ゴムボンドで接着されていました。

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V-15 TYPEIIIの製品説明にはラミネーテッド・マグネティック・コアを採用とある。

こういうのは言葉だけで表現されてもよくわからないが、実物を見ると理解できました。

つまり中のヨークとコア部分を樹脂で固めた一体構造そのものということ。

樹脂に埋まった多板のヨーク部分も伺えます。

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ぽろりといっても、単に接着力がなくなり外れてしまっただけですので、現代のなんでも強力に接着できるスーパーなボンドを少量付けて戻すことにしました。

製造からもだいぶたっており、このようにボンドが経年劣化で外れて中でコア部分が踊っている状態になっている個体も他にあるかもしれません。

ボンドが固まったので、早速ストレートシェルに仮固定してみているところ。

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カートリッジの筐体が大きめだから小さなストレートシェルとは不釣り合いな感じですねぇ。

シルバーメッキピカピカのボディに新品針周りが輝きます。ただ、仮固定の写真しかなくてごめんなさい。