天空の城ラピュタのようだといわれて人気となった和歌山県の4つの島からなる「友が島」の砲台跡は行きたいのだが、ずっと行けずじまいのところ、ふと調べていたら島に渡らなくとも、陸側にも加太砲台跡というものがあるじゃないですか。
しかも、時々来ることがある休暇村紀州加太。
灯台下暗し、友が島ばかりであまり載ってないから、どうなんでしょう?という気で行ってみました。先のカーナビテストも兼ねて
到着してみたら感動しました。(大げさかな)昨年秋に広島のうさぎ島こと大久野島の要塞跡と似てる(同じ国だからあたりまえか)。しかもこちらの方が綺麗に残っている。
ウサギがいないのは寂しいけど。
車道からの入り口は右と左、右は砲台跡へ、左は海の方の魚雷の要塞跡へ近道となっています。一応途中で合流しています。
砲台跡から
路は途中までコンクリで表面を覆ったようなレンガが敷いてあります。
本題とは別ですが、このあたりの山肌をみると斜めの地層が見えて、太古の時代どうだったの?と思わせます。地層がよく見える場所として、小学生のころ、見学遠足があったほどです。
何やら大きな古い壁が、それを押しのけたくとも押しのけられないでいる大きな木。
まもなく、砲台跡の施設が見えました。
しっかり見るには明るい懐中電灯必須です。
中途半端では変にみえることも(〇〇現象と間違えますよ)
地下は弾薬庫とのこと、奥の壁の中央部上が白くなっているので、カメラをかざしてみると、隙間が、少し光が漏れて上につながっているようです。
上に上がると穴がありました。ここは多分雨水の流れ込み防止とハマらないように現代の土木で整備されています。空気口なのでしょうか。手前の弾薬庫は中央付近に丸い穴がありました。これは大久野島と同じ作りです。
綺麗に残っているので見るだけで感動です。
レンガを敷き詰め最高に綺麗な出来です。昭和初期はこのように精巧に作られたレンガ作りの構造物が町にもあったのでしょうね。
上は展望台です。
砲台跡の説明図がありました。
(クリックすると拡大)
ちょこちょこ家族連れや、友達連れなど人が来ていました。まだ海外には知られていないのか日本人ばかりです。この軍事跡が背景に合うのか、コスプレイヤーとカメラマンも一組おり頑張って撮ってました
砲台跡の奥からひたすら降りていくと、魚雷施設の跡があります。
こちらの施設は、けっこう自然の中に埋もれてきています。そしてレンガでなく石組みメインです。
根っこがラピュタです。
椿がまだ咲いています。
施設跡の左手には、穴があります。これはどうも魚雷を海まで下す通路の途中だったようです。
今は、奥が崩れて天井にはコウモリのねぐらとなっています。
さらに降りていくと海に出ます。
階段を下りて海へ出ると横に古い水道トンネルがありました。
ちなみに右下の出っ張りは、コンクリが新しいことから最近設けられたもので、中はステンレスパイプで海の中へつながっていました。古い水道トンネルを通した現代の水道(上水か下水かは不明)のようです。
海では、山の斜面に魚雷の出口があります。ワイヤーでつるされながら海へと導かれていく構造だったということです。
(クリックで拡大)
右手の人工物より左手中腹にある白いコンクリ二つの間から魚雷がでてくるようです。
右手の人工物は、何でしょう。奥がなく上には続いている感じです。
ちなみに水道の奥の入り口は、ラピュタのようになっている施設の前にありました。
(落ち椿の向こうにあるトンネル)
帰りは、上って、合流している道を右へ数百メートル行くと車道へ出ます。
今の季節、草ぼうぼうということもなく、整備もされていたので良いフィールドでした。